今年(去年)たくさん聴いた曲の話。リリース時期を問わず、俺がたくさん聴いたかどうかが基準になっています。
第一音源集 / 安島夕貴 (2025)
今年いちばん聴いたのこれでした。
歌謡的なメロディに対してアルバムを通して漂う不穏な空気感とボーカルの上擦った声のミスマッチが良い。初夏頃のリリースだったのだけれど、真夏の茹だるような不快感にガッチリハマっていて今年の夏はこればっか聴いてた。
鯨 / 有田咲花 (2025)
チープな電子音を盛り込んだ宅録の曲がかなり好みなんだけど、なんて探せばいいのかよくわかっていない。
個人的には堀込高樹とか高橋徹也とかがそれにあたるのだが、わりと普遍的な感覚や情景を歌ってるんだけど「そんなんわざわざ歌詞にせんでも」って思うようなヒトの微妙に嫌な部分を詞に起こしてくれる人が好きで、彼女の歌詞にも所々そのきらいがある。ゆえに好きです。
SUN / SACOYANS (2024)
SNS、Apple Musicのサジェスト、ラジオで流れた曲をとりあえずでライブラリにぶっ込んでおける時代ゆえに、いつ頃に何きっかけで入れたのかわからんアルバムが跋扈している。今ならU2が勝手にSongs of Innocenceをライブラリに追加しても気づけないと思う。
そんな風にして前作「Gasoline Rainbow」がいつの間にかライブラリに入っていて以来もう無限に聴いていたのだけど去年新譜出てたの知らなかった。カス。
歌詞と声がここ最近のバンドだとトップレベルで好きです。
東京 飛行 / Original Love (2008)
ぶっちゃけベストの曲ぐらいしかまともに知らなんだったけど、Apple Musicのおすすめに上がってきたのをふと聴いたらかなり良かった。
全体通してかなり乾いた魅力たっぷりな渋いロックながら#7~#8ら辺はやけに壮大な盛り上がりを見せる。良いアルバムですね。
何気に今年のアラバキで初めて彼らの演奏を聴いた。もちろん本作の曲なんかやらなかったけど、流石に生ロバーは圧巻でした。
らんど / ZAZEN BOYS (2024)
ポテサラと本能寺の人だという認識しかなかったが、今年のアラバキで観たらベストアクトかってくらいに良く。特に琴線に触れた曲が軒並み本作のものだったのでアラバキ後はこればかりを聴いていた。全体的にファンクでポップでかなり良い。
緑の法則 / 鈴木さえ子 (1985)
愛読書の漫画『音盤紀行』内で名前が出ていたのを機に聴いた。おもちゃ箱ひっくり返したみたいな軽妙なポップさがかなり好み。聴けば躁になれる特効薬的なアルバムです。
大滝詠一 NOVELTY SONG BOOK / 大滝詠一 (2023)
昔ポンキッキーズで聴いた市川実和子の『ポップスター』を聴きたくなってApple Musicを探してみたが見つからず、代わりに大滝詠一のセルフカバー版が入っているこのアルバムを見つけた。いや作曲お前だったんかい。そんな提供曲のセルフカバーを中心にコミックソングを寄せ集めた愉快な企画盤、これも特効薬ですね。
あの娘にご用心の別verもなかなかよい。
NEWGAME / SCIKA (2025)
「Inverted Angel」というPCゲームがあり、それが個人的にはここ数年でいちばん夢中になるくらい面白かったのだけれど、本作の制作者は楽曲制作もしており、ゲームきっかけでライブラリに入れてみたのがこのEPだった。
全曲が1分台の短さで6曲入りながら10分もかからず聴き通せてしまうお手軽さがある。宗教上の理由から、角の整えられた曲とか再生時間の短いポップスとかあんまり進んでは聴かないんだけど聴いたら聴いたで良いし周回性能も高いので結構ヘビロテした。
あの花はどこに咲いている / 山中さわお (2025)
解散きっかけでそのバンドを聴き散らした時に二段階くらい増しで好きになることを不謹慎ながら二階級特進と呼んでいる。ただ既に元から大将レベルで好きなバンドが解散してしまったときにはどうなってしまうんだ。
そんな気持ちで2月3月は泣きながらピロウズばかりを聴いて、ギターソロと自分の嗚咽の区別がつかない状態になっていたのだけれど、そんな中で解散後初のソロアルバムとしてリリースされたのが本作。良くも悪くも過去作の思い出補正とか一番好きなアーティストの新譜補正とか"山中さわお"補正とか色々混じってしまうので簡潔な感想を語るのが非常に難しい。難しいが、そういう聴かれ方をすることを山中さわおは嫌うだろうなと思う。
大衆に告ぐ / 自爆 (2025)
山中さわおがピロウズの解散後に初めてインタビューを受けた記事の載った音楽雑誌に特集が組まれていて存在を知った。そのアナーキーな見た目と名前に興味を惹かれて聴いてみたが、80年代みたいなサウンドでルースターズやチバユウスケみたいなしゃがれ声をして銀杏boyzみたいなことを歌ってるめちゃくちゃな人たちで非常に良かった。そんなものが令和日本に存在してくれるだけで嬉しいよ俺は。
ここへきてはじめて(青盤) / すきすきスウィッチ (2013)
『生まれてこの方ずっと生きてきたけど こんなに歳をとったのははじめて』
すげー歌詞だと思いました。
勇気 / betcover!! (2025)
これまでも好き好き言っていながら、実はライブで観たのは8年ぐらい前の1stアルバムすら出てない頃の一回だけで、この度のツアーでようやく観に行った。音源で聴くと少し重たいぐらいの曲の数々はライブでこそまさに真価を発揮していて、技巧と動物的な熱量が両立したパフォーマンスに圧倒された。ほんまありがとう。
Gran Turismo / カーディガンズ (1998)
Oasisを筆頭に今年は有名どころの来日公演が多く、話題としての盛り上がりを見せる中で、来日公演処女だった俺は誰が来たら観に行くだろうなみたいなことを考えてみたとき「カーディガンズ来たら行くかもな」などと思っていたら本当に来たので行った。
初期3作のどポップな作風に対して本作以降のアルバムはだいぶダーク寄りになっており、正直全然聴いていなかったのを予習がてら聴き込んでいたらちゃんと好きになった。
何よりライブが筆舌に尽くしがたかったです。これまで生で聴いてきた音楽の中で一番歌上手かったかも。
PROVIDING THE ATMOSPHERE / Cloudberry Jam (1996)
カーディガンズの来日公演の抱き合わせで来てくれたスウェーデンの老舗バンド。予習として何枚か聴いてみたらかなり良いバンドだった。自分の辞書にある範囲で安直に当てはめると、目黒将司的な気持ちレトロ感強いポップス。
Go!Go!QUINCAMPOIX / QUINCAMPOIX (2024)
ギャルみたいな見た目からローファイポップなロックンロールをやってくれる、ウンジャマラミーを実写化したみたいなバンド。そんなものが令和日本に存在してくれるだけで嬉しいよ俺は。
婦人日和 / 婦人倶楽部 (2025)
今年の頭くらいにラジオかなんかで流れた先行リリース曲#7『Winter Rendezvous』をきっかけに存在を知ってよく聴いていたところ秋口に9年ぶりのニューアルバムが出たので、まるで9年待ち侘びていたみたいな面をしてウキウキで聴き込んだ。
聴いていて恥ずかしくなるくらいの茶目っ気があるポップス、好きです。谷川俊太郎の遺作(訳詞)である#8『トキ!トキ!トキ!』(なんてすてきな曲名なんだ)ももちろん必聴。
共感とか支持ができるかはさておき、自分の中にある芯とか軸に対して真っ直ぐ矛盾しない言動してる人って良いですよね。
そういう点で山中さわおと通ずる所があるから好きなのかもしれない。
テーブルテニスのゲームのレフィル / 諭吉佳作 /men (2025)
あんまり圧倒されるような作品を見聴きしたときに爆笑してしまうことがたまにあるが、本作を初聴したとき久しぶりに爆笑した。これがBGMのゲームをやりたすぎるが、これがBGMのゲームがなくて泣いてる。
以上。