初恋を固有名詞を使わず詩的且つ婉曲に語る

 

お題箱シリーズ第2弾。

 

『初恋を固有名詞を使わず詩的且つ婉曲に語って下さい』(原文ママ)

 

何だこれ。

どうせ碌な文章を書くことにはならなそうなのでできればここでブラウザをそっと閉じてほしい。

 

 

そもそも初恋の定義がわからない。いま僕は幼稚園児の頃に好き合っていた【固有名詞】ちゃんのことを語るべきなのかあるいは物心ついてから初めて好きになった【固有名詞】ちゃんについて甘酸っぱい感傷に浸るべきなのか、はたまた初めて付き合った【固有名詞】ちゃんを思い出してぎこちない気持ちになるべきなのか。

 

だいたい詩的且つ婉曲にってなんだ。それはあのラブソングやあの文学作品のように当時の気持ちや思い出を語れということか。あんなものは下心等の要素を排して恋だの愛だのを何やら崇高なものへと仕立て上げるために回りくどく言ってるだけじゃないのか。

少なくとも僕が幼稚園の頃好き合っていた【固有名詞】ちゃんは花や大女優に喩えるべくもない唯一無二の存在であったし、神格化するまでもなく絶対的な存在だったぞ。

 

幼年期に好きだったあの子のことを考えてみろ。お前らだって詩的にも婉曲的にも言えない純粋な思いを持っていたはずだ。だが純粋さを失っていき、好意の中に性的欲求だったり自己愛だったり、あるいはもっと変態的な何かが入り混じってしまい好意との境目が自分でもわからなくなってしまう中で、自分の好意を正当化したいあまり過剰に綺麗事を並べたり遠回しに言葉を濁したりしたがるんだ。

 

すなわち恋愛について詩的且つ婉曲な表現を用いるというのは、恋において目をそらしたくなるような部分に無理やり蓋をして目を背けることに等しいのだ。うんこの山に真っ白な百合の花を挿して「ここにうんこはない」とお茶を濁すようなものだ。それではうんこにも百合の花にも失礼だ。恥を知れ。

 

と、ここまでどうにか詭弁を並べ立ててお題から逃れようとしてみたものの、破綻に破綻を重ねて支離滅裂を極めた。逆に筋が通って見えたりはしないだろうか。

 

やむを得ないので最後は初恋のあの子を思って書いた婉曲的なポエムで締めたいと思います。ありがとうございました。

 

 

 

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最後のキスはタバコの flavor がした
ニガくてせつない香り

 

明日の今頃には あなたはどこにいるんだろう
誰を思ってるんだろう

 

You are always gonna be my love
いつか誰かとまた恋に落ちても
I'll remember to love
You taught me how
You are always gonna be the one
今はまだ悲しい love song
新しい歌 歌えるまで