ラムールエブルー

 

ペンキで塗りつけたような、どぎつい原色の水色を見るとやけに高揚する。

まったく思い出せこそしないものの、まだ物心もつかない幼少期の頃に当時の僕がもの凄く好きだった同じ色をした何かが身近に(あるいは多少遠くに)あって、それを見たのか触れたのかした時の感覚が原体験的に思い起こされて心が微動しているような気がしている。それが何だったのかと言われると皆目検討もつかないが。みんなにもそういうのあるのか?

 

デカいものを見た時の恐怖感もある。それはメガロフォビアともちょっと違うような気がしていて、巨大なものを見たり想起したときに2割くらいの確率でトラウマめいた怖さが頭の裏側をふと過ることがあり、デジャヴの後みたいな気持ちで「なんか今怖かったの思い出したな」と思ってすぐに忘れる。

水色を見た時のそれは辿れこそしないものの「あった気がする」くらいの記憶を思い起こせるのだけれど、こちらは脳のどこにも掠ることさえない。ただそのトラウマやデジャヴと似た感覚があることから「そうなのかも」と思うだけだ。あなたにもそういうのあるのか?

 

こういう絶妙に言語化しづらいような感覚だったり、何かのネタになりそうな思想思考だったりを子供の頃から沢山してきたと思うんだけれど誰にも話さないから軒並み忘れていくのでどこにも残らない。

なんか勿体ないので今日どぎつい水色を目にして思い出したこの感覚をそれこそ備忘的に書き起こしてみた。みんなのこういうの知りたい。