1977


所謂巨匠と呼ばれるに値するような歳を重ねたアーティストの訃報を軒並み耳にするようになってからというものの、還暦前後のおじさんばっか好きになっている自分にとって耐え難いような連続がそう遠くないうちに来るんじゃねえのという不安を半ば冗談交じりに感じていた。

にしたってそれはもうちょっとまだまだ先の話だろうと高を括っていたのにあんまりだ。

 

特にそういう不安を抱きつつもミッシェルガンエレファントなんかは僕が存在を知った時点で既に過去の伝説だったし、バースデイだって好きだけどリアルタイムで生きる彼のライブを熱心に追いかけていたという程でもない。

だからそういう不安の中で思い浮かべる中でもチバユウスケはまだまだ遠い方だったし、なんなら若い方だったので闘病のニュースを見ても尚、根拠もなく一回は戻ってくるもんだと信じるでもなく思っていた。それ故か思っていたよりずっと衝撃が大きいし全然受け入れられない。

 

snsに流れるポエムじみた言葉や出所のわからない動画を添えた追悼文とかを目にして「じゃかあしいわ」と嫌気がさしていたのに、家に帰って酒飲みながら、たった1年前のラブロケットのライブ映像とかシャロンとかラストヘブンズブートレグのガールフレンドとかを見たり聴いたりしていたらなんかやけに込み上げてきてこんな文章を書いている。

 

こういうのがこの先何度もあるのかと思うとあんまり耐えられそうにない。