7年自炊してとうとう鶏肉との倦怠期を迎えた。就職するまでは全然お金がなかったし就職したらしたでお金がもったいなくなってしまって、なんだかんだ毎週火曜にグラム60円くらいの鶏胸肉を買ってその時々で安い野菜と一緒に雑に炒めて食ってきたけど、いよいよな気がする。
最近は命に申し訳なくなるくらい平坦な気持ちで、まるでライン工でもこなすように無心で鳥を焼いて無心で鳥を食べている。
食事が作業になったらいよいよ人間終わりじゃないかとも思うが、絶望するには腹が満たされすぎている。
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本を読んでて知らない言い回しとか熟語が出てきてスマホ片手に意味を調べようとしたとき既に同じ言葉が検索履歴に残っていると、なるほど僕はこの人生でまったく何も身につけてはいないのだなと実感する。
臍を噛む思いです。
麻婆豆腐と麻婆茄子ってあれすごく美味しいけど、それぞれが別の料理として扱われてるの何気に腑に落ちないな。
どちらも甘辛くてとろみのあるあの味付けが合うが主役張るような食材かと言われると怪しいし、どちらも同じ味噌汁に浸かることもあるぐらいの仲なのだから食べ合わせも悪くなさそうだし。
ひょっとして合併しても良いのではないだろうか。
湯船に浸かりたい気温になってきた。とはいえ一人暮らしだし自宅の浴槽に湯を張ることなんて年に数えるほどもない。
湯船は浸かってから数十秒くらいは他の何ものにも代え難い愉楽を与えてくれるけど、それ以降はもうずっと退屈な消化試合のようだ。
満を持して浴槽を念入りに掃除して、ふんだんに水とガスを消費している手前もったいない気がして2,30分くらい身を沈めてはみるけど、リラックスとは程遠い惰性で手持ち無沙汰に時間を浪費している感が否めない。
あの時間はどうやって過ごすのが正解なんですか?
去年のちょうど今くらい、半日だけ着た半袖のシャツを「流石にもう一回着てから洗おうかな」と思ってハンガーラックに放っておいたのが着る機会を持たないまま季節の変わり目を迎え、秋を越えて冬を追い抜き春が散って、結局そのまま洗ってこの夏も着こなした。
なんか悪いことしたなあと思った。
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先日仕事で上司に資料の提出をしたところ、チャットで「LGTMだと思います」と返ってきた。
浅学ゆえ「なぜ急にセクシャルマイノリティの話を?」と思いながら調べてみると、
LGTM = Look Good To Meの略であり「問題ないと思います」的な意味らしい。
別に物申したろうみたいなことでもないのだけれど、こういうのを新しく知るたびにやっぱり「ビジネス用語めんどくせ~」と思う。
比較的汎用性の高いものだとTBD(To Be Determined = 未定の意)とかよく見るけれど未定でいいじゃん。打つキーの数そんな変わらないじゃん。
結局何がそんなに気に食わないのだろうと考えてみると、そもそも略する前の言葉すら馴染みがないのにその略称だけ突きつけられているからだろうか。そんなのピンと来ないに決まっている。友達の友達の話を急にされる感覚に近い。まずそいつを知らんのよ、的な。
あと頭文字を略すっていうのがそもそも日本人的に馴染みのない感覚なのかなとも思う。英語とかと違って単語の区切りがあんまりはっきりとはわかりにくい言語なので。
「問題ないと思います」を「問無思」とか略さないもんね。だいいち実際にタイピングしてみると略称の方が打つのがめんどくさい。
そもそも文の上でのみ略して口語では略さないっていうのも日本語から見れば特殊だよね(OMGと略すけど「オーエムジー」と読むわけではなく「オーマイガー」と読む的な話)。実際口語にしたら全然略せてないわけだからそりゃそうだろではあるのだけど。
そうやって考えると、元を辿ると日本語で言うところの門構えをさすまたみたいにして書いたり「魔」の内側の部分を「マ」で済ますとかそういうレベルの話なのかも。
まあでもそういう表現の方がスマートでビジネスライクなんだろうし、もっとちゃんとグローバルな環境に身を置いているのであれば率先して使っていくべきではあるんだろうな。
僕ももうちょっと年季が入ってきたらアルファベット並べて喋りだしてみようかな。
「その件についてはNGS*2でお願いします」とか。
ご無沙汰しております。歳末ですね。
って書き出したけど書いてるうちに年明けてました。あけましておめでとうございます。
去年は近況報告と音楽の話しかしなかったですね。思想も生活も尽く終わっています。
恒例化しつつある備忘録ももういいかなという気分でしたが、現実が終わっていれば終わっているほど創作物に対するアンテナ感度は良くなるので去年は良いものたくさん聴きました。なのでやります。気が向いたら読んだり聴いたり「あれ良かったよねえ」とか思ってもらえたりしたら嬉しいです。
1.遊園地は遠い / シュリスペイロフ
the pillows山中さわおの主宰するデリシャスレーベル所属のバンド、シュリスペイロフ待望のニューアルバムです。待望とか言いつつも僕はこのバンドには全然ハマっていなくて、シャッフル再生で流れたら聴いたり飛ばしたりするくらいの立ち位置だったのだけれど、今作は2020年の新譜で文句なしのナンバーワンだと思います。
前作までは(そもそもあんまり聴いていないので見当違いのこと言ってたらすいません)どちらかというと穏やかだったり鬱屈としたような曲が多いイメージだったのだけれど、今作は初っ端からロックのテイスト強めでかなり聴きやすいです。かといって元々の世界観を失っているわけでもなく、アルバムを通して付き纏う、部屋の窓からのぞく曇り空みたいな倦怠感と閉塞感に魅了されて狂ったようにリピートしてました。
何よりこの倦怠感と閉塞感が今の特殊なご時世に奇しくもマッチしまくっていて(リリースが2月初旬頃なので直接的な関係は一切ないのだけれど)、このアルバムを聴きたい気分にさせられることが多かったなあと思います。なんかこの感じはまだまだ続きそうなので今年もたくさん聴きます。みんなも必聴です。
2.告白 / betcover!!
これまじでやばかったです。従来の(この人も旧譜はそんなに聴いていないので見当がアレだったらすいません)準フィッシュマンズ的なちょっとメロウで気取ったような印象が#1「NOBORU」から圧倒的熱量で一気にぶち壊されて度肝抜かれました。
続く#2「Tokyo」はまさに僕の大好物な不気味系ポップでこれもたまりません。とにかくこの冒頭2曲のパワーが凄まじく、アルバムの総合力で言えば上述のシュリスペイロフに軍配が上がってますが曲単体で一番良かったものを聞かれたならばこの2曲で迷うレベルです。
以降の曲では件のフィッシュマンズ的な平熱感を取り戻していきますが無論失速するわけでは決してなく、おとぎ話をダウナーにしたようなやや気色の悪いロマンチストのテイストは聴くほど癖になります。必聴です。
3. Nonocular violet / 山中さわお
一昨年に30周年のアニバーサリーを迎えた後、ロングバケーションに入ったthe pillowsですが、当の山中さわおは去年だけで3枚のアルバム(シングルや別名義の作品も合わせると実に8タイトル)も発表し、そのミュージッククリーチャーぶりを遺憾なく発揮していました。
しかしその皮切りとして4月末にMVが公開された楽曲「ヒルビリーは かく語りき」からして、30周年の節目を迎えた達成感など微塵も覚えていないような物哀しい虚無感に満ち満ちており、去年リリースされた3作を通してバンドやこのコロナ渦において音楽業界が陥った状況に対する苛立ち・皮肉・失望が強く表れていて、傍から見たら「このおじさん大丈夫か」と心配になるほどです。
でも基本的にこの人は「Please Mr.Lostman」しかり「トライアル」しかり気分が落ちてるときの方が良い曲書ける人なので3枚通してどれも良かったです。全国流通してサブスクでも聴けるのはこの「Nonocular violet」のみなのでこれを挙げましたが、往年のファンはすべて必聴です。
4. 夢が覚めたなら / グソクムズ
シングルなんですけどね、良いので。
モロはっぴぃえんどだけど、良いので。
今年シングル3枚出してましたが全部良いので。
2曲しか入ってないのでそんなに語ることもないけど、良いので。
良いので必聴です。
おわりです。
ご無沙汰しております。
いつの間にか2020年も折り返してしまいました。嘘であれ。
年始にはチョココロネがどうとか譫言をたれていたわけですけれども、いざ蓋を開けたこの上半期といえば、感染症は蔓延するわ愛顧のラーメン屋やライブハウスは閉店するわ住民税は引かれ始めるわで散々であります。パン生地から腐ってたみたいな話ですよね。
我々を取り巻く環境も目まぐるしく変わっています。直近だとレジ袋が有料になりましたね。 ジュンク堂で売っているトートバッグが鞄の中に入れておけるくらいの程よく小ぶりなサイズ感で値段も150円程度と非常にお手頃なのでとてもおすすめです。
しかして僕は生きるのが下手くそです故、結局昼休みに折角買ったトートバッグを持ち出すのを忘れたままコンビニに行ってまんまとレジ袋を買わされるパターンを週に2,3回は繰り返しています。今はただカンガルーになりたい。
あとはあれですね、お金がもらえましたね。皆さんは何か買いましたか。僕はニンテンドースイッチを買いました。年度末もゴールデンウィークも来る4連休も予定が潰えたのでひたすら引き篭って遊んでいます。自粛を逆手に取って何らかの形に昇華してやるぞと初めの方こそ意気込んでいましたが、ここ最近はそれも何処吹く風です。
そのうえ休日にさんざ自粛したところで休みが明けたら毎日地下鉄の人混みで会社に向かって普段どおりにお仕事はしなきゃいけないのがつらいところですね。どこも在宅に移行なり何なりしてましたが僕はそうはならなかったので、バンプの言ってた気が狂う程まともな日常ってこれのことか〜などと思いながら日々通勤しています。
うだうだしていたら7月もいつの間にか終盤戦ですね。お盆休みも目前ですが、ご先祖様すら躊躇うほどの自粛ムードの中はたして帰省してもいいものやらです。帰りたい場所ならたくさんありますから、いつか気兼ねなく飛行機に乗れる日がくるのを心待ちにしています。
それでは。